日本医療大学学園コラム|デンマークの主食2

日本医療大学|アンデルセン便り

02月01日

デンマークの主食2

 前回は主食の黒パンのお話をしました。今回は、もう一つの主食であるじゃがいもについてです。
 デンマーク人の昔ながらの食習慣では、朝と夜は簡単に黒パンの冷たい料理で済ませ、昼は肉やスープなどの暖かい料理を食べます。農業が中心で、家庭に料理を作る“母親”が日中にいた昔の習慣であり、いまは両親とも仕事に出るのが普通のため、朝昼が黒パン、夜に暖かい料理が一般的になっています。
 暖かい料理の主食は、じゃがいもです。日本でいえばメークイーンに類似したタイプで、いくら茹でても型崩れしません。皮付き、皮なしはお好みで、ゆでたものを、バターなんて付けずに、日本の白ご飯のように、肉などのおかずと一緒に食べます。
 主食だけにいろんな種類のじゃがいもがあります。日本の米に、ササニシキ、コシヒカリ、ひとめぼれ、ゆめぴりか…、といろんな種類があるのと同じです。味の濃淡の違いだけでなく、茹で時間が短くサラダに適した細長いもの、皮が洗うとすぐに剥けるもの、少し硬いけれどオーブンで料理すればおいしいもの、などなどです。
 秋の収穫の時期には、スーパーに小ぶりな新じゃがが並びます。この頃のデンマーク人は茹でた新じゃがを毎日でも食べるのを楽しみにしています。新米と同じですね。

◇パスタ、ピザ、米も
 もっとも、デンマークでも、近年は食文化が多様化してきており、パスタやピザを食べることも多いです。ただ、パスタ、と言っても、スパゲッティを思い浮かべてはいけません。マカロニやペンネのような短いタイプが一般的。スパゲッティでも、フォークで巻かずに、ナイフとフォークで短く切り刻んでからすくって食べるのが北欧スタイルです。デンマーク人は「味は同じでしょ」と言います。日本の麺文化からすると、チュルチュルッ、がいいように感じるのですが…。
 米もかなり食べるようになっています。種類は必ずしもジャポニカ米ではなく、日本でいう“タイ米”、つまりインディカ米が一般的です。しかしデンマークで買える米の生産地は、イタリアやカリフォルニアがほとんどです。

食卓にはじゃがいもが当たり前に置かれている

じゃがいもは付け合わせではなく、主食である。
2、3個で結構お腹いっぱいになる

略歴
銭本 隆行 氏
学校法人日本医療大学特別講師、認知症研究所所員
1968年広島市生まれ、福岡市育ち。早稲田大学卒業後、時事通信社、産経新聞社に勤務の後、2006年にデンマークへ渡る。デンマークの国民高等学校「日欧文化交流学院」にて、福祉、教育、医療に関する研修を日本から受け入れてきた。2011年から2015年まで同校学院長を務め、現在は学校法人日本医療大学特別講師、同大学認知症研究所所員を務めている。

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