日本医療大学学園コラム|認知症と関わる際の7つのアドバイス5

日本医療大学|アンデルセン便り

06月17日

認知症と関わる際の7つのアドバイス5

 5つ目のアドバイスは、「あなた自身の生活も忘れないで」です。自分自身を労り、ゆとりを保つことは大切です。そうしてこそ、認知症を持つ人を継続的に助け、支えることができるのです。
 あなたが認知症を持つ人に近い家族であれば、重要な役割を担うことになります。認知症を持つ人はあなたを必要とし、病気が進むにつれてしばしば、あなたが行う世話はどんどん増えていくでしょう。
 感覚的にも現実的にも、必ずしも容易ではない大きな試みとなるかもしれません。こうして認知症を持つ人の家族は、ストレスを受け、鬱になったり、燃え尽きたりする危険が高くなるのです。それは誰も助けられません。
 だから、自分自身を労り、ゆとりを保つことは大切です。そうしてはじめて認知症を持つ人を継続的に助け、支援することができます。たとえば、良質な生活、よい経験、新しいエネルギーを与えてくれる気楽な場を家の外に求めてみてはいかがでしょうか。家族が認知症に関わる以前からあなたが楽しんでいた自分の興味やさまざまな活動を離さないでください。また、他人と一緒にいたり、1人でいる時間を持つことも大切です。
 誰もが支援を受けることができるのです。もちろん言うは易し行うは難し、です。だから、一定の時点で専門職らからサポートを受けるようにあえてする必要はあるでしょう。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、サポートがなければ、物事はたちまち悪化する可能性があります。だから途中で、どんなサポートを必要とするかをよく考えてみてください。そうすれば、あなたは認知症を持つ人のお世話の中で、孤立することはなくなります。
 あなたは自分で生活を御し、物事を処理するのに慣れているはずですが、他人から支援を受ける際に、ありがとう、と言うことを忘れないでください。それはもしかしたら、家族としてすり減っていくことに認知症を持つ人が関心を払わないということを自分自身で思い出す手助けとなるかもしれません。

戦い
デンマーク人は先祖のバイキングを誇りに思っており、バイキングにちなんだイベントも数多くあります
演奏

バイキングのイベントでは、コスチュームを自分で作り、当時の生活を自分自身で楽しみます

略歴
銭本 隆行 氏
学校法人日本医療大学特別講師、認知症研究所所員
1968年広島市生まれ、福岡市育ち。早稲田大学卒業後、時事通信社、産経新聞社に勤務の後、2006年にデンマークへ渡る。デンマークの国民高等学校「日欧文化交流学院」にて、福祉、教育、医療に関する研修を日本から受け入れてきた。2011年から2015年まで同校学院長を務め、現在は学校法人日本医療大学特別講師、同大学認知症研究所所員を務めている。

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