日本医療大学学園コラム|認知症と関わる際の7つのアドバイス1

日本医療大学|アンデルセン便り

02月01日

認知症と関わる際の7つのアドバイス1

 国内に認知症有病者が8万人いると言われるデンマークには、認知症に関わる団体として、アルツハイマー協会があります。25年前に創設されました。創設当時は“認知症”といえばアルツハイマー型とほぼ同義語でした。現在でもそのままの名称が使われていますが、全国に支部を持ち、すべての型の認知症を対象とし、本人、家族、専門職、社会に対して認知症に関する活動を続けています。
 この協会がホームページで、「認知症と関わる際の7つのアドバイス」を以下のように示しています。それぞれを解説していきましょう。

1.病気の後ろにある人間をみる
2.接触を保つ
3.現在その場所に共にいることを意識する
4.認知症についてオープンに話す
5.自分自身の人生も忘れない
6.非難することを避ける
7.認知症についての知識を増やす

 まず、1の「病気の後ろにある人間をみる」についてです。
 認知症を持った人は、ほかの人とまったく同様に個性があり、考えたり、夢を見たり、望みを持ちます。従って、みなさんが出会う他の人へと同じだけの敬意と関心を払わなければなりません。
 そもそも認知症について以下の誤った考えが今でも人々の間には根強く残っています。

「認知症を持つ人は覚えられない」
「認知症を患う人はかなりの高齢者だけ」
「認知症を持つ人は感覚を持たない。だから認知症を持つ人へはどんな話し方でも構わない」…。

 これらはすべてただの“迷信”なのです。
 さらに、手術後に認知症の人を再びトレーニングしても役に立たない、という考えもまったくの誤りです。他の人と同じレベルでは状態は改善しないかもしれませんが、認知症の進行にブレーキを掛けることはできます。
 だから、あなたが出会う他の人に与えるのと同じチャンスを認知症を持つ人へ提供してください。それは、あなたが思う以上に認知症を持つ人を支えることになるかもしれません。
 繰り返しますが、認知症を持つ人は、あなたと変わらない“人間”なのです。

スノーマン
デンマークの“雪だるま”は3頭身です。スノーマン、と呼ばれます
ホッケー

冬は天候も悪く、寒いため、室内でホッケーをすることは多いです

略歴
銭本 隆行 氏
学校法人日本医療大学特別講師、認知症研究所所員
1968年広島市生まれ、福岡市育ち。早稲田大学卒業後、時事通信社、産経新聞社に勤務の後、2006年にデンマークへ渡る。デンマークの国民高等学校「日欧文化交流学院」にて、福祉、教育、医療に関する研修を日本から受け入れてきた。2011年から2015年まで同校学院長を務め、現在は学校法人日本医療大学特別講師、同大学認知症研究所所員を務めている。

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